筋肉をMCC専用マルチカフで直接圧迫。
筋肉内の毛細血管を抑え込み血流制限をかけることで
低酸素状態にして行うトレーニングです。
遅筋は酸素を使って脂質を分解しエネルギー源としているので、有酸素運動のように負荷は高くないが長く運動することができる筋肉である。
しかしマルチカフを使って筋肉を直接圧迫し血流を制限すると、酸素の供給も滞り筋肉内が低酸素状態となって遅筋の活動が低下する。
本来筋肉が強い力を発揮するにしたがって、①最初に遅筋、②続けて速筋と筋肉は活動する(サイズの原理)。
マルチカフによる低酸素状態では遅筋の活動が低下しているので、本来であれば遅筋のみでできる運動に対しても速筋が働く事となり、「軽い負荷」、「短時間の運動」でも普段使うことの少ない「速筋」をトレーニングできる。これがサイズの原理の例外を利用した低酸素速筋トレーニングである。
こんな方におすすめ!
●高齢者の体力と筋力の向上に最適(軽い筋力トレーニングでも十分な効果が期待できる)
●きれいに見える引き締まった身体を作る(速筋は引き締め効果も高くメリハリのある体作りが目指せる)
●パワーアップと持久力向上(白筋のパワーアップ、速筋の持久力が向上が目指せる)
サイズの原理とは?
筋⾁が収縮するときは、すべての筋⾁が同時に働くのではなく、まずは⼀部の筋⾁が使われます。運動強度が軽いと、先にサイズの⼩さな運動単位の筋⾁「遅筋」が働きます。⼩さい筋⾁が疲れて動けなくなった後に、⼤きな運動単位の筋⾁「速筋」が徐々に動員されます。これを「サイズの原理」と⾔います。
⼩さい運動単位から⼤きな運動単位が順に動員されることにより、滑らかでコントロールされた動きが可能になるうえ、エネルギー効率も良くなるのです。
⽇常⽣活での筋⼒発揮レベルは、せいぜい最⼤筋⼒の20%程度。⾛ったり跳んだりといった特別な動作をしない限り、それ以上の⼒は必要ありません。普通の⽣活では遅筋線維しか使われず、速筋線維はほとんど怠けている状態になっています。トレーニングにおいても、軽い負荷(最⼤筋⼒の30%程度)を使っている場合にはほとんど遅筋線維しか使われません。
トレーニングによって肥⼤するのは速筋線維で、遅筋繊維はほとんど肥⼤しません。トレーニングで筋⾁を肥⼤させるためには、速筋線維が使われる、少なくとも最⼤筋⼒の50%以上(65〜70%1RM)の負荷が必要です。
サイズの原理の例外が起こる!MCトレーニング
65%の負荷をかけなくても初めから速筋が動く場合があります。これを「サイズの原理の例外」といいます。サイズの原理の例外が起こるのは、
①SSC 運動
②MC トレーニング
➂加圧トレーニング
④スロートレーニング
等以上のトレーニングの時だけです。
・SSC 運動について
エキセントリック(伸張Stretch)収縮とコンセントリック(短縮Shortening)収縮のサイクル(Cycle)運動のことです。
MCトレーニング後は成長ホルモンが分泌される
MCトレーニングの仕組み
①複数のカフ(Multi-Cuff)で筋⾁を直接圧迫します。カフの圧は⼤腿で160〜250㎜Hgです。
②筋⾁の内圧が上昇、コンパートメント症候群のように⾎流が制限される。⽑細⾎管の⾎流はほとんど⽌まります。
③まず先に「遅筋」が有酸素運動して酸素が消費されます。⾎流制限で酸素が供給されず、筋⾁内の酸素が減少します。
④低酸素で「遅筋」の活動が困難となり、代わりに「速筋」が無酸素活動を開始します。乳酸などの代謝産物が産⽣されます。
⑤⾎流が制限されているので代謝産物が蓄積し、筋⾁中が酸性になるなど、劣悪な状態に陥ります。
⑥劣悪な状態が脳へ伝えられ、成⻑ホルモン等が分泌されます。
成長ホルモンの作用
成⻑ホルモンの効果としては下記の項⽬が上げられます。
1.総コレストロールと中性脂肪が著しく低下
2.筋⾁の強度と量、運動持久⼒の向上
3.体脂肪の低下
4.性的能⼒と頻度向上
5.エネルギーレベルの上昇
6.⽣活態度の改善
7.⼀般的病気に対する抵抗⼒の増⼤
8.⽪膚の弾⼒性の増⼤
9.情緒安定性の向上
10.記憶⼒の向上